クラウドコンピューティングとは？デジタル時代の「当たり前」を解説！

現代のビジネスや日常生活において、「クラウド」という言葉を耳にしない日はないのではないでしょうか。しかし、具体的にクラウドコンピューティングとは何を指し、なぜこれほどまでに普及しているのでしょうか？
今回は、このデジタル時代の「当たり前」とも言えるクラウドコンピューティングについて、わかりやすく解説していきます。

クラウドコンピューティングって、結局何？

一言でいうと、インターネットを通じて、必要な時に必要な分だけコンピューティングリソース（サーバー、ストレージ、データベース、ソフトウェアなど）を利用するサービスのことです。

これまでのコンピューティングは、自社で物理的なサーバーを購入し、データセンターを構築し、運用・保守を行うのが一般的でした。
莫大な初期投資と専門知識が必要で、リソースの増減にも柔軟に対応できないという課題がありました。

しかし、クラウドコンピューティングの登場により、これらの課題が解消されました。インターネットに接続できる環境さえあれば、誰でも手軽に高性能なコンピューティングリソースを利用できるようになり、まるで電気や水道のように、必要な時に必要なだけ「借りて使う」ことができるようになったのです。

クラウドコンピューティングのココがすごい！主要なメリット

なぜクラウドコンピューティングがここまで普及したのでしょうか？その主なメリットを見ていきましょう。

コスト削減
- 初期投資の削減: 物理サーバーの購入やデータセンターの構築が不要になります。
- 運用コストの削減: サーバーの保守・管理、電力消費など、運用にかかる手間とコストを削減できます。
- 従量課金制: 使用した分だけ料金を支払うため、無駄がありません。
高い柔軟性と拡張性
- リソースの迅速な増減: ビジネスの成長や需要の変化に合わせて、必要な時に必要なだけコンピューティングリソースを増減できます。突然のアクセス集中にも対応しやすくなります。
- グローバル展開の容易さ: 世界中のデータセンターを利用できるため、簡単にグローバルなサービス展開が可能です。
信頼性とセキュリティ
- 高い可用性: クラウドプロバイダーは、堅牢なインフラと冗長構成により、高い可用性を提供します。システム障害のリスクを低減できます。
- セキュリティ対策: 多くのクラウドプロバイダーは、最先端のセキュリティ技術と専門家による監視体制を整えています。自社でセキュリティ対策を行うよりも、はるかに高いレベルのセキュリティを享受できる場合があります。
運用の効率化とビジネスへの集中
- ITインフラの管理から解放されることで、企業は本来のビジネス活動や新しいサービスの開発に集中できます。
- 迅速な開発とデプロイ（展開）が可能になり、市場の変化に素早く対応できます。

クラウドコンピューティングの主要なサービス形態

クラウドコンピューティングには、大きく分けて以下の3つのサービス形態があります。

SaaS (Software as a Service):
- ソフトウェアをインターネット経由で利用する形態です。ユーザーはウェブブラウザやアプリからサービスにアクセスするだけでよく、ソフトウェアのインストールや管理は不要です。
- 例: Gmail、Salesforce、Microsoft 365、Dropbox
PaaS (Platform as a Service):
- アプリケーション開発に必要なプラットフォーム（OS、データベース、ミドルウェアなど）をインターネット経由で提供する形態です。開発者はインフラの管理を気にすることなく、アプリケーション開発に集中できます。
- 例: Google App Engine、AWS Elastic Beanstalk、Heroku
IaaS (Infrastructure as a Service):
- 仮想サーバー、ストレージ、ネットワークなどのITインフラをインターネット経由で提供する形態です。ユーザーはこれらのインフラを自由に構築・管理できます。自由度が高い反面、ある程度の専門知識が必要です。
- 例: Amazon EC2 (AWS)、Google Compute Engine (GCP)、Microsoft Azure Virtual Machines