クラウドコンピューティング

新聞や雑誌でよく見かける「IoT(Internet of Things)」や「ビッグデータ」や「人工知能(AI)」などの技術。原則としてこれらはクラウド基盤で実現することが想定されています。「クラウドファースト」という言葉に象徴されるように、これからのITはクラウドが中心となっていくでしょう。

クラウドの最大の特徴は「所有から利用へのシフト」にあると思います。自社でサーバを購入しシステムを構築することなく、サービスを利用した分だけ費用を支払います。利用者(ユーザ企業)はクラウドの利点を理解し、スピーディにクラウドファーストの方針を取り入れています。大手ITベンダもこの流れに乗り遅れまいと、次々に新規クラウドサービスを提供しています。

一方、中小ITベンダは、クラウドに対する意識が薄い傾向があるようです。クラウドサービスの増加に伴い、従来通りの受託開発も増加する(もしくは以前と変わらない)、多くの中小ITベンダの見通しです。また、ソフトウェア開発者の中には、「クラウドになっても以前とやることは変わらない、サーバの場所が変わるだけ」と思っている人も結構いるのではないでしょうか。以上のような考えは洞察力に欠けた見解と言わざるをえません。

クラウドの普及により、開発期間の短縮、設置・導入機会の減少がよりいっそう加速し、受託開発は減少していくことが予想されています。(現実としてすでに減少傾向にあります)

当社としてもこれまでの「従来型受託開発」に加えて、OISの『アイデア』や『業務ノウハウ』、『技術スキル』等のプラスαの付加価値で、お客様の必要とするものを提案して新事業の創出といった次のステージへとステップアップしていく必要があると思います。
具体的には以下のことを意識し、業務遂行していくことが重要ではないかと考えます。

・お客様へのシステム企画・提案もクラウドファーストが原則
・各社から提供される新クラウドサービスの情報収集と内容理解
・多数のサービスの中からお客様の要求にあったものを選定
・サービスの内容や多様なサービスの違いをお客様に的確に説明
・短期間でのサービス提供・システム構築(PaaS) (アジャイル開発 or 超高速開発)

よく言われているように、「クラウドはIT産業のパラダイムシフト」です。さらに言うと、クラウドの普及は業界だけの変化ではなく、社会の変化をもたらすと思います。良くも悪くもクラウド中心の世の中となっていくでしょう。このような時代の中でITの仕事に携われることは大きな幸せなのかもしれません。