釣れない人には釣れない理由がある。

釣り雑誌や釣具メーカーのHPに度々顔を出す横浜や三浦半島では有名な釣り名人とマルイカ釣りの乗合船で同船したときの名人のつぶやきである。
マルイカとは、標準和名ケンサキイカ、関西方面では釣りたてはイカの色が赤いのでアカイカ、成仏すると白くなることから日本海側ではシロイカ、寿司屋や料亭ではダルマイカとも呼ばれるずんぐりと丸みのある小型のイカである。
他のイカと比べて身が甘く、中央市場の鮮魚売り場では見かけたことがあるもののスーパーや近所の魚屋では見たことがないので、一般家庭ではなかなか手に入らない高級イカの部類と考えている。
このイカの釣り方は少々難しいところがあり、同じ船で釣っていても最低の人の釣果が2杯のときに最多の人が72杯も釣るなどということが度々おきる。
つまり、釣り方で釣果に大きな差がつく釣りなのである。
この釣り名人とは以前に釣り友達の紹介で知り合っていたことから、この日は釣りの中だるみの時間帯に私の釣り座までやってきてくれた。
この当時、マルイカ釣りを始めて間もない私は釣り方のレクチャーをお願いした次第だが、名人は私の釣り方を見て「釣れない人には釣れない理由がある。」と一言。その後の私の物の考え方に影響をあたえる言葉を残したのである。
それ以来私はこの言葉を常に意識しているような気がする。
例えば
「上手くいかないときには上手くいかない理由がある。」
「ギャンブルで負ける人には、負ける理由がある。」
「品質が悪いプロジェクトには、 品質を低下させる理由がある。」
などネガティブ思考にも、逆に
「株で儲ける人には、儲かる理由がある。」
などポジティブ思考にも応用している。
「釣れない人には釣れない理由がある。」と考えれば、
釣れない理由を見つけて、原因を一つずつ直していけば、当然釣れるようになるし、品質が悪いプロジェクトの品質が悪い原因を見つけて改善すれば品質が向上するのである。
つまり、もう一つの私の口癖「同じことを繰り返していれば同じ結果にしかならない。」と同義語なのかもしれない。