技術者の仕事として一番つらいことは何か?

技術者という仕事は、はっきり言って最も難しい仕事の一つである。では一体何が難しいのだろうか。

この問に対してよくある回答は
「技術にキャッチアップしなければならないので、勉強し続けることが難しい」というものである。
だが、本質はそこにはない。「技術にキャッチアップしなければならないので」という方は、技術者の仕事の難しさを本質的にわかっているわけではないと思う。

本質はもっと別のところ、「勉強を続けても、その勉強が市場のニーズとマッチしているかどうかがわからない」ところにある。
例えば少し前
「リッチクライアントが来る」
と言われていた時代があった。また、
「自動コーディングツールが来る」
と言われていた時代もあった。
しかし、現在そのような兆候は見えない。あいもかわらずLAMP、そして、Appleが採用したSwiftなどが来る、と見られている。これは少し前にはわからなかったことだ。

つまり、技術者は目の前の技術を追いかけるだけでなく、「動向」を知る必要がある。「何の技術を覚えればよいか」という選択肢はほぼ無限にあり、その中から最適なものを選択していく必要がある。
でなければ、COBOLの技術者のように、たやすく陳腐化してしまうだろう。

 

技術者の仕事の難しさの本質は、技術動向のマーケティングをやらなくてはいけない、流されてはいけない、というところにある。
技術者を目指す人は、情報収集が命なのだ。