iPhone向けゲームアプリのユーザーあたり収益トップは日本

アプリ向け情報プラットフォームを提供しているサンフランシスコに本社を置くApp Annieによると、ゲームアプリ市場における2016 年第 2 四半期のユーザーあたりの平均収益(ARPU)のトップは日本と報告されていました。
ユーザーあたりの平均収益(ARPU)で各市場を分析する(App annie)

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日本では、iOSにおいて収益トップ30のゲームの平均収益が、中国、米国、イギリス、韓国の2倍を超えているほど特出しているのです。
同調査によると、日本のゲームアプリの収益を大きく押し上げている要因は2つあり、1つ目はゲームRPG の多さです。日本のゲーム収益トップ30のうち22 本が、「ロールプレイング」カテゴリーに分類されているゲームとなっています。
また、もう一つの要因は、特に日本独特の要因で、課金によりレアなゲーム内アイテムを獲得するチャンスを得るガチャが普及していることがあげられます。
日本の上位ゲームの多くでは、ゲーム内アイテムがトレーディングカードで、トレーディングカードによる対戦の仕組みを採用したゲームが、日本の上位ゲームにかなりランクインしているのです。
参考例;戦国炎舞 -KIZNA-、Fate/Grand Order、クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ

2位の中国では、大規模多人数同時参加型オンラインRPG(MMORPG)が上位を占め、3位のアメリカではストラテジーゲームが上位を占めています。

実は、この分析では調査した全 5 カ国で、ゲーム収益トップ 30の月間 ARPU が、2014 年第 2 四半期から 2016 年第 2 四半期の2 年間で急増していることも明らかにされています。
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月間 ARPU が高いゲームは、収益性が高いゲームのなかでもさらに突出したパフォーマンスをあげるようになっているのです。
特にこの傾向 は中国で極めて顕著で、2014 年第 2 四半期の 10 倍以上に伸びています。これは収益性の高い MMORPGの台頭によるとのことです。

この分析にある通り、アジア圏特に日本、中国がゲームアプリの収益性が高いことが数値の上でもみてとれますが、国ごとによって収益の高いゲームカテゴリーが違っていることはとても興味深いことです。
日本ではトレーディングカードを柱としたRPG、中国では大規模多人数同時参加型オンラインRPG、アメリカではストラテジーゲームと、これはおそらく国ごとにゲームの発展の仕方が異なることからきていると考えられます。日本では、スマホ普及前のコンプガチャが一斉風靡したことがあることは記憶に新しいです。
しかし、最近リリースされたポケモンGOのように、リリース直後から全世界一斉にブームになるゲームがでてきました。これはいままでなになかったことで、今後のゲームアプリの収益モデルが一気に変わる可能性を秘めています。

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