転校生

OISに転職する前は、主に基幹業務系のシステム開発を行っていました。

クライアントサイドのアプリ(GUI)部の設計と製造、
サーバサイドのビジネスロジックやDBの設計及び実装など、
幅広く担当を任され、そこで吸収した知識のおかげで、
既存のシステム構成についておおよそ理解できるようになりました。
OISに入社後は、希望していた組み込み系の部署に配属されました。

大学の卒業論文で、ロボットに搭載する位置検出回路を作成したこともあり
組み込み系システムの開発には、非常に興味がありました。

組み込み系の仕事で、最初に着手したのは、
Java言語による携帯電話のアプリ開発でした。
(15年以上前の話。現在のようにJavaが主流ではない時代だった。)

ここでは先述したクライアントサイドのアプリ開発の経験が非常に役に立ちました。

また、組み込み系特有の試験機器の操作や、試験場や工場への出張があり、
見識を広げる機会を得ることができ、よい経験ができました。

そして、障害の解析などで、デバイス制御部分を調査を行っていたので、
アプリからデバイス制御まで総合的に考えられるようになりました。

その後、基幹業務系と組み込み系の仕事を行ったり来たりしてやっていました。
基幹業務系のシステムも、組み込み系のシステムも大体わかっているので、
取り掛かりにはそれ程苦労せずに業務をこなすことができました。

 

【担当した主な仕事】
●組み込み系
携帯電話のアプリ作成(C++/JAVA)
組み込み機器のデバイス制御層の設計及び製造(C/ASM)
●基幹業務系
クライアントサイドの表示ライブラリの作成(HTML/JavaScript/JSP)
サーバーサイドのビジネスロジックの設計及び製造(J2EE)
DB設計と運用設計

 

最近は、組み込み系の仕事が多くなっており、デバイスドライバや
ユーティリティ機能をC言語やアセンブラなどで製造しています。
基幹業務系システムと組み込み系システムは、乱暴な言い方をすると
やることは同じで、ユーザから指定された「データを格納」し、
「データを取り出す」だけであって、違いは、「格納先がDBかデバイスか」、
「取り出す方法がSQLか デバイス固有アルゴリズムか」だけです。
(デバイス固有アルゴリズムも分類すれば数パターン)
そう考えると、双方それ程高い敷居ではありません。
双方のシステムに関する書籍は皆さんご存知のとおり多数出版されており、
また、実行環境についても、フリーであったり、安価でそろえられるキットが
多数販売されており、自分で試すことも容易な時代になっている。
よく
「○○系技術者だから、××系の仕事はしない」
と、自分の枠を勝手に決めつけている技術者がいます。
(○○と××を、基幹業務・組み込みに入れ替えて置き換えてください)
特定の技術を極めることは非常に重要であることは間違いありません。
でも、これって、両方の分野を知っている私に言わせれば、
単に食わず嫌いをしているだけに過ぎないような気がする。
両方の分野で使っているスキルを身に着けていれば、
片方の分野の仕事がなくなった時に、他方に転校すれば、
仕事に困ることはありません。
(嫌がっている間にビジネスチャンスが逃げてしまう)
技術の習得に行き詰まった方は、
今までやったことのない分野にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

前の記事

2038年問題

次の記事

防災訓練