「ガクチカ」には結果よりも過程を重視して答えよう

大学三年生の皆さんは、大学の試験が迫っていたり、また就活生としてインターンシップに参加したりと忙しい日々を過ごされているかと思います。特に大学生活を飛び抜けて、現在様々な企業でよく開催されている5日間のインターンシップに参加した学生の方は非常に大変だったと思います。
そして、3月からはいよいよ採用活動が解禁されますね。
そこで、今回は就職活動における「面接でよく聞かれるあの質問」についてお話します。
皆さんは面接で最も聞かれる質問は何だと思いますか?
志望理由も当然ながらよく聞かれますが、それに匹敵するほど聞かれる質問は「ガクチカ」だと思います。
「ガクチカ」とは、学生時代に力を入れたことは何ですか?という質問の略称だそうです。ちなみに、私は最近知りました。
最近、日経新聞の就活面接、「ガクチカ」質問にどう答えるか(2017/01/18)という記事を目にしました。
プロ人事が学生と模擬面接をしている記事です。
“――なるほど。石塚さんは学生時代にどんなことに力を入れましたか?
石塚さん 私がいちばん力を入れたのはサークル活動です。サイクリング同好会に所属して、長期休暇に日本各地を自転車で野宿旅をするという活動をしていました。そこで会長職を務めました。
――会長として取り組んだテーマを教えてください。
石塚さん 実は、自分が会長になる前の合宿で、参加者が大きな交通事故に遭ってしまいました。そこで、自分は会長として「事故ゼロ」という目標を掲げました。
――事故をなくすために、具体的にはどんなことに取り組んだんですか?
石塚さん 交通安全の担当を置きました。そして、普段のミーティングで、過去の事故を題材にして防止法をみんなで勉強して共有するという取り組みを始めました。
日本経済新聞: 就活面接、「ガクチカ」質問にどう答えるか 2017/01/18)”
この一連のやりとりに対して、プロ人事は、なぜ交通安全の担当を置くという結論を出したのか、それがベストだとなぜ考えたのか、といったことを説明してほしかっと解説しています。
“これも就活生に共通の傾向があるのですが、とにかく斬新なアイデアを実行に移したらうまくいったという「結果」ばかり強調する。しかし、本当に大切なのは、なぜその解決法を思いつき、どういう検討を経て、最終的にその手段を採用するに至ったのか、というプロセスなのです。それを説明することで、面接官に筋道だった思考能力をアピールできるのですね。”
最後にこの記事の中で学生の質問に答えている曽和利光(そわ・としみつ)さんは、(1)とにかく具体的に(2)エピソードから人となりを示す(3)結果よりも過程を丁寧にの3つが重要であると解説しています。
これを読んだ時に、たしかにほとんどの人は、何かに取り組んだ過程よりも結果の方をアピールしがちだと感じました。
私はある1つのエピソードが頭に浮かびました。これは私のゼミの先輩の就職活動のエピソードです。
私の先輩も面接でガクチカの質問をよく受けたそうです。某商社の面接で集団面接があり、その先輩を含めて4人が参加しました。
私の先輩以外の3人は、大学野球、研究、留学を学生時代に力を入れたこととして答えたそうです。
私「では、先輩は何を言ったのですか?」
先輩「新歓の時期に、テニスサークルの新入生獲得を頑張った」
いやいや、他の3人と比較してしょぼすぎる・・・。
私は驚き、言葉が出ませんでした。
しかし、結論から先に言うと、先輩はその商社から内定を頂いたそうです。
私は、再び驚きました。
なぜ、先輩は他の3人と比較して、大したことがないにもかかわらず、内定をもらえたのでしょうか。
それについて、先輩に尋ねたところ、
「何をしたかも大切だけど、それよりも、どう伝えるかが大切だよ」
とドヤ顔で言われたのことは今でも忘れません。
先輩は、テニスサークルの新入生獲得を頑張ったことを以下のようにアピールしたそうです。
テニスサークルに加入してくれた現メンバーに、なぜ沢山あるサークルの中でここを選んだのかを調査した結果、履修相談に親切にのってくれたからという回答が多いことがわかったそうです。
そこでそれを一つの戦略として強化することを決め、その戦略の通り、何度も何度も新入生とコミュニケーションをとり、お互いのミスマッチを少しずつ無くしていったそ結果、目標人数を早期に達成し、かつその後に辞めた人が一人もいなくなった。
というエピソードを話した結果、その就職面接はうまく行ったのです。
確かに、先輩は結果よりも過程を重視し、具体的にどのような過程を経てその結果を得たのかをアピールできています。
先輩が「何をしたかも大切だけど、それよりも、どう伝えるかが大切だよ」と言っていた意味がよくわかりました。
当然ながら結果も大切ですが、ガクチカには、結果よりも過程を重視して回答することが大切だと言えると思います。
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