今後は採用活動にAIを導入する企業が増加する

今年も6月となり、2018卒の就活生にとっては落ち着かない時期ではないでしょうか。

経団連の指針上は、6月1日より面接解禁となるわけですが、実際には6月に早々内定を出してしまう企業が多いのが現実です。

周りの学生が内定をもらい、自分がまだもらっていないと焦ってしまう気持ちも分かりますが、経団連の指針を守って採用活動を行っている企業も多数ありますので、焦らずに就職活動に取り組んでいくことが大切かと思います。

さて、最近ニュースを見ていると、採用活動にテクノロジーを活用し始めている企業が多いなと感じています。

従来から、日本の採用活動は履歴書の手書きやリクルートスーツの是非など、効率性に問題があるとされてきました。

しかしながら、最近は徐々に効率性を重視した採用活動を行う企業が増加傾向にあります。

一番大きな変化といえば、採用活動にAIを用いる企業が出てきたことではないでしょうか。

ソフトバンクは、日本IBMの人工知能「ワトソン」を新卒採用のエントリーシートの評価に取り入れることを発表しました。

人事担当者が手作業でエントリーシートを確認するのに比べ、時間を約75%削減できるとされ、それにより創出した時間を面接などの対面でのコミュニケーションに充てるようです。

採用活動、とくに新卒採用のエントリーシートの選別にAIを用いる企業は今後増加していくでしょう。

その理由には、やはり学生から送られてくる大量のエントリーシートを選別するのには多大な時間を要するため、非効率だという現状があります。

大手企業ともなると、数万通ものエントリーシートを選別しなければならないため、AIをエントリーシートの選別に活用し、業務の効率化を図る企業が増加すると考えられます。

しかし、一生懸命考案したエントリーシートをAIに選別されることに、不安を感じる学生もいるでしょう。

これまでエントリーシートの選別にAIを活用してきた企業は非常に少ないのですが、ある企業は2009年ごろから蓄積しはじめた約6000人の社員データを活用し、機械学習を用いて、この学生は入社後に活躍できるかを予測する「成長予測モデル」を活用しているようです。

(参照:日本経済新聞 ANAも導入、AI採用は就活生に不利か 2017/04/20)

このように、一口にエントリーシートの選別にAIを用いるといえど、企業によってAIの使い方が異なってくるのは明らかでしょう。

ただ一つだけ言えるのは、AIを用いたエントリーシートの選別は、人間が行うよりも圧倒的に公平だということです。

やはり人間が行う作業には、当人の生い立ちや性格など、個人的な感情が入り込んでしまいます。

一方で、AIは、人間が持つような個人的な感情は入り込まないために、公平な作業が期待できるでしょう。

そのため、就活生はエントリーした企業がAIを用いていたとしても、とくに気にする必要はありません。