小学校でのプログラミング教育は有効? ~小学1年生がスクラッチで作ったプログラムを紹介~
こんにちは。OISエンジニアのただっしーです。
以前、小学1年生の息子がビジュアルプログラミングツールであるスクラッチでプログラミングをやっている話をしましたが、どんなものを作っているかを厳選して一つ紹介したいと思います。
小学校に入学した息子は、毎日同じ時間に鳴るチャイムのことが気になっていたらしく、
「たぶん、同じ時間に鳴るようにプログラミングされてるんだよね」
と気づいたようです。
それと同じようなものを作りたい、と言って、できたのが以下です。
(なんとなく分かるかもしれませんが、スクラッチは左側の構文ブロックをドラッグ&ドロップで右側のエリアに移して、プログラミングしていきます。)
これはまだ作成途中なのですが、この状態で息子から「ちょっと教えてほしいんだけど」と呼ばれて、
「ここからが大変なんだけど、、どうしたらいい?」
とのこと。
「何が大変なの?」
と聞くと、
「31個作らないといけない」
と、コナンくんばりの小1らしくないシリアス感が漂っています。
どうやら困っているのは以下の部分のようです。
31個、、、どうやら31日分をif文で書こうとしたようです。
しかも次の日までsleepさせるという荒業。さすがに1か月もPC立ち上げっぱなしにはできません。
31日分を書いたとしても色々とツッコミどころはありますが、
そもそもネストの深さは闇の深さ。
息子の闇落ちを防がねばと、プロのプログラマーとしてアドバイスをしました。
これをそのまま再帰関数にしてもよかったのですが小1には難しいと思い、
「『げんざいのひ』のところを時間にできないの?「げんざいのじかん」とかない?」
と聞くと、
「さがしたけどない」
とのこと。
しかしながら一緒に探すとすぐに見つかりました。
「とき」という名前になっていたので「〇時」のことだと分からなかったようです。
せっかく子供向けにひらがなにしてくれるなら「じ」にしてくれればいいのに、と思いつつも無事解決しました。
(ちなみにスクラッチは多言語対応されていて、日本語は「日本語」と全部ひらがなになった「にほんご」があります。)
修正後は以下のようになりました。
0時に始まる学校。。ゲゲゲの鬼太郎か。
ちなみに関数化されているこの部分ですが、
意図としては、
・1時間目 45分 休憩時間5分
・2時間目 45分 中休み20分(5分前にチャイムがなる)
・3時間目 45分 休憩時間5分
・4時間目 45分 昼休み20分(5分前にチャイムがなる)
・5時間目 45分
らしいです。
給食の時間がなかったり、5分休憩が連続したりとツッコミどころがありますが、頑張って考えたのだなーと思います。
さて、10か月の間プログラミングをしてきた息子を見て、「プログラミングは教育に有効なのか?」という点について感じたことを書いてみます。
できるようになった点、よかった点
・ローマ字を覚えた。
これはプログラミングというよりパソコンでタイピングすることで覚えました。なので大文字限定です。
・掛け算の概念が定着した
「右に5移動するのを20回繰り返すと100進む」「5分は60秒を5回かけたもの」などを、掛け算として理解して使うことができています。
・平面の座標やマイナスの概念を理解した
下のようなスプライトを(0,0)を中心とした面に座標で指定して動かすので、x座標、y座標やマイナスの概念を理解しました。
最近は「マイナス100円あげる」(100円ちょうだい)とか言ってきます。
・動いているモノの中の動きを想像できるようになった
プログラミングを始めてから、ブラックボックスとなっている様々なモノの中身への好奇心が旺盛になっている気がします。「テレビがなんで映るのか」「エアコンの風はなんで涼しいのか」「水道の水はどこからやってくるのか」などなど。ここで紹介した学校のチャイムもそうですね。
先の3つのよかった点については今後授業で学ぶことを先取りしただけですが、この点についてはプログラミング教育ならではのことだと思います。
よくない点、困った点
プログラミング教育の有効性を改めて感じましたが、弊害もあり、
「テレビのチャンネル変えたいな。リモコンとってくれる?」と言うと、
「何のリモコン?テレビ?電気?エアコン?ちゃんと言ってくれないと分からないよ0」
(テレビのリモコンって分かるよね。イライラ)
お風呂で「早く湯舟につかって」と言うと
「右足から?左足から?」
(どっちでもいいよ。イライラ)
なんというか、屁理屈が多くなり、妻のストレスが増えてしまいました。
プログラミングのせいではなく、そういう年頃なだけだとよいのですが。
「誰でもプログラミングができる世界」は「屁理屈な人が増えた世界」になるかもしれません。
以上です。
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