クラウドからフォグコンピューティングへ

ここ数年クラウドが当たり前のようになってきて、基幹系システムもオンプレミスからクラウドへ移行しているという話をよく聞きます。

また、IoTが本格的に普及してきて、あらゆるものがインターネットに繋がりクラウドでデータを収集するようになってきています。

2~3年後には、500億個のデバイスがインターネットに繋がると予想されています。これだけのデバイスのデータがクラウドに送られれば、ネットワークのトラフィックが膨大になってきて遅延が発生してくる恐れも出てきます。
(特に航空・鉄道などの運輸、電力・ガスなどのエネルギー関係のデータ量は1度に数TB~数十TBのデータを生成しているそうです。)

また、即時性が求められる医療などには、クラウドは不可能とされていました。

そこで考えられたのがフォグコンピューティングです。

この言葉は、米IT大手シスコシステムズが提唱したとされています。
(2015年にオープンフォグコンソーシアムが設立されています。※1)

これは、クラウドとデバイスとの間(デバイスに近いノード)に分散したデータ処理装置に、解析・分析などの計算処理をしたうえで、デバイスに送り返したりクラウドにデータを送信したりします。

それにより、デバイスへの即時性とクラウドへのトラフィック削減による負荷軽減といったメリットがもたらされ、クラウドのみで処理した場合に生じる処理能力やネットワーク帯域の不足、遅延の発生によるサービス性の低下などを避けられると考えられています。

クラウドとフォグの役割分担をすることで、クラウドの更なる発展に欠かせない技術として、フォグコンピューティングが必要なのかもしれません。
※1 オープンフォグコンソーシアム
2015年11月にフォグコンピューティングの普及のため、米IT大手のARM、シスコシステムズ、デル、インテル、マイクロソフトプリンストン大学エッジラボラトリーによって設立されました。
日本の企業も日立や東芝、富士通などが参加しています。
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