AI・人工知能 EXPO レポート

20秒まとめ)
AIを育てるのは「データ」、データを育てるのは「ヒト」
AIの育て方は、以下かも。

1.データは、取れる限り全部取る。
2.取ったデータで、機械学習してみる。
3.機械学習ツールでデータ傾向をとって、傾向を見て「ヒト」が取得データを仕立て直す。
4.2へ戻る。

2018/04/04~06は、東京ビックサイトで『AI・人工知能 EXPO』が催されていました。
製造業向けソリューションを検討するため、調査に行った次第です。
http://www.ai-expo.jp/

4/6(金)の最終日に行ったためか、人が多いですが、それでも、注目度の程がうかがえます。
例えば、富士ソフトさんブース。もう、通路全部が塞がるほどです。
expo01
公開セミナーは、ディープラーニングに注力しているので注目度が高いようですね。
ここだけでなく、どのブースの公開セミナーも人だかりです。
移動が大変でした。
回っていて、AIの利用方法の難易度が下がった気がしたので、思考順に記載します。

いろんなプロダクトの中で、自分が望むソリューションを見つける楽な方法は?

このEXPOのそれぞれのブースは、

・RPA・IoT・ディープラーニング・AIの組み合わせの業務ソリューション
・そのソリューションのためのデバイス/ゲートウェイ/クラウドのソフト・ハード

のミニブースが並びます。

システム構成は「IoT」そのものです。

「デバイス ⇔ ゲートウェイ ⇔ クラウド」
おおよそ、IoTのクラウド側でディープラーニングをさせて、その結果から、エッジやデバイスのAIをアップデートする構成が主なものに見えます。

どのソリューションも、将来的に「自動化」に向けたものでした。
ただ、ブースによって、クラウドとAI活用はすごいけど、デバイスによっては範囲外のソリューションもあります。
(例:センサー類のI/Fを用意しているけど、工場PLCのそれはないとか。)

デバイスソリューション側だと、「データをサーバへ投げつける&受け取ることができるデバイス」であって、ディープラーニング・AI自体とは無縁とかもあります。
(クラウドが、システムを大きく変えたのはこの付近と思います。「将来を見通せない仕様をデバイスに組み込まず、クラウド上のAIに任せる」ので「ビジネス変化に即応できるデバイスを用意できる」ようになりました。)

そのため、利用を検討されている方は、
「自分の業種にフィットするか」
「デバイス/ゲートウェイ/クラウドのどの部分のハード/ソフトか」
を注意深く組み合わせて見ていくと、各ブースの組み合わせで、理想的なソリューションが出来上がると思います。
冒頭の富士ソフトさんは、組み込みも含めてのシステムインテグレートをしているので、業種・業態が合うと、ワンストップで提供できるソリューション展開ができそうに見えました。

ただ、デバイスは業種特化しているので、「アームロボ」は想定しているが、「溶接ロボ」を想定していないとか、合わない業種があります。
なので、業種・業態で絞ってからでないと、要望・要件に叶うソリューションを見つけられません。

で、AIでなにができるの?

今回目にした中で、印象に残る2枚の写真です。
expo02expo03

◯「経営課題へのアプローチは必ずしもAIが最適ではない」
◯「未来予測90%以上」
で、もう一枚
expo04
「どんなデータが、どれだけ必要?」
全部、ABEJAさんの公開セミナーからでした。
経営観点( ←「全て」と同じに思いますが。。)からだと、

1.AIじゃなくても解決できる課題がある。
2.AIが万能でもない。
3.AIを育てるならデータが必要。

うすうす、みんながわかっていたことと思いますが、プレゼンされるとシックリきますね。

さて、見出しの問の「AIは何ができるか」と言われたら
「わかったことなら、何かする」
「何もできないのは、なにもわからないとき」
なので、AIはデータから有用モデルを作るしかないなと思います。

じゃ、データって何を取ればいいの?

先に答え:(考えずに)取れる全部。あとで精査する。
「じゃ、精査はどうするのさ?」となるのですが、データ精査の難易度が下がりそうなプロダクトを1つ見つけました。
まだ、日本語ホームページはないみたいです。
「Driverless AI」
ホーム:https://www.h2o.ai/driverless-ai/
日本語紹介ページ:https://jp.techcrunch.com/2017/07/07/20170706h2o-ais-driverless-ai-automates-machine-learning-for-businesses/

このツールは、取ったデータの傾向の優先度をランキングしてくれます。
その傾向をビジュアル化してくれるので、ユーザは取ったデータで有用なデータかどうかが判定できます。
取ったデータが期待通りでなければ、取ったデータのフォーマットを変更して、ツールに解析させます。
これの繰り返しを行って、有用なデータ&フォーマットが特定できます。

結局、データを仕立て直すので、人の判断に依存します。

結果として、取得したデータに「期待していた何かがない」と分かれば、別のデータを疑う契機になるので、このトライ&エラーは無駄ではなく、ユーザにとって、とてもわかり易いデータ取得の指針になります。

最後に、今のAIって使えるの?

AIが判断した結果は、人間の判断で正誤を決定します。
AIの判断を、人が好ましくないと考えたら、AIまたはデータを補正するでしょう。
なので、以下の住み分けになると思いました。

・問題解決自体:人しかできない。
・人がわかっていること:AIに任せる。

今の段階では、AIは人の仕事の肩代わりや効率化を目的にした場合が最適と思います。
以上、感じたことでした。

ホームページ http://www.ois-yokohama.co.jp

facebook   https://www.facebook.com/orientalinformationservice/

前の記事

公園(禁止行為。。。)

次の記事

お花見(夜桜)