能ある鷹は爪を隠す、とは言い切れない?

「能ある鷹は爪を隠す」というコトワザ、有名ですよね。
みなさんご存知かと思います。
ググってみると、才能や実力のある者は軽々しくそれを見せつけるようなことはしない、とか、いざというときに真価を発揮するために優れた能力をひけらかしたりしない、とか、そういった意味のようです。
違和感ないですね。
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さて、先日、私が業務の一環でとある会議に参加したときのことです。
とある分野における有識者が一堂に会し、今後の技術革新によって導かれる将来像について、そしてその将来像を実現するために必要な技術の具体的な機能や用途や課題などについて、議論しておりました。
この会議で合意形成された技術についてはそれ相応の予算のもとで研究開発がなされることになっており、企業に属する有識者であれば今後の大規模案件の獲得にもつながる大事な会議という位置づけでもあったわけです。
当然の如く最初は探り合いになるだろうと思っていましたが、なんということでしょう!有識者の方々は皆、他者の持ち時間に配慮しつつも探り合うようなことはせず、持てる知識の全てを皆に共有し持論を展開したのです。
有識者たちのこの勇気ある行動に私は驚かされたわけですが、結果として非常に活発で積極的な議論となり、今後の将来像を形成する上でとても重要で貴重ですばらしい会議となりました。
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今思い返しても、「能ある鷹なのに、爪、隠してないじゃん!」という印象が強く残っています。もしかしたら有識者にとっては「いざというとき」だったのかも知れませんが、もしくはあれでもまだ「爪を隠していた」のかも知れませんが、私の個人的な感想としては、「爪なんて隠してなかった」です。

自分の中での決め球は最後までとっておこう、なんて無意識のうちに出し惜しみしている自分が少し恥ずかしくなりました。
もっと多くのことを知りもっと多くの体験をして自分をより高めていきたいのであれば、現時点でのショボい決め球を大事に大事にしまっておくことなんてせず、とっとと全てをひけらかして新たな知識や体験を得た方がいいじゃん、と考えるようになりました。

とか言いつつ、顧客の新規事業案件で市場参入シナリオを模索しているときには「見せ球となる●●を市場に先行投入してから本命の■■を後発させて売上最大化を狙いましょうぜ」なんて思い描いてしまう私なのでした。

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