新卒3か月以内に辞める人の真実

新卒で入社してすぐ辞める人がいます。
多くはないですが、どの会社でもひとりくらいはいるものではないでしょうか?
厚生労働省の調査によると、大卒の新卒者は1年以内に13.1%、3年以内に32.3%が辞めてしまうそうです。
辞める理由はそれぞれあるでしょうが、すぐ辞めてしまう人を、忍耐力がないとか、もうちょっと考えてもいいんじゃないか?と言うのは簡単です。しかし辞めた側にも辞めたなりの合理的な理由があるのでは?
転職クチコミサイト「転職会議」(https://jobtalk.jp/)を運営するリブセンスが、新卒入社3ヶ月以内で退職してしまった方・退職を検討中の方々のクチコミデータを調査・分析し、スピード退職の実態について調べていました。
 

『スピード退職は自己防衛?!新卒入社3ヶ月未満退職者が明かすホンネとは』転職クチコミサイト「転職会議」調べ(PR TIMES)

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昨年の新卒で3か月以内で辞めた人を調査分析したところ、新卒で早期に退職する人の理由第1位は、「時間外労働が多い(62%)」が多いと言う理由でした。続いて2位が「社風・体制に不満(36%)」、3位「給与が低い、残業代が出ない(19%)」となり、つまり上位を占めるのは会社内の勤務体制とその給与体系に関するものであることがわかりました。

「郷に入っては郷に従え」という言葉もありますが、早期に辞めてしまう人たちは「これじゃ永遠に変わらない」などと、状況を敏感に察知し早めに決断している人たちとも言えるのです。確かに違和感を感じたままずるずると決断を先延ばしするよりも、ダメだと思ったらすぐに辞めるのも一つの手ではあります。

よく言えば決断が早いとも言えるわけで、辞めていく人の大半はそれらを3ヶ月以内で見切って早めに辞めたと言えるのではないでしょうか。
 

会社の経営幹部や人事部の立場で考えるととても耳の痛い話です。なぜならば、この問題は本人の資質など一切関係ない、勤務体系や給与のことだからです。ある意味言い訳ができない部分です。

新卒が早い段階から辞めていく会社は、やりがいとか人間関係に悩むとか言うよりも、勤務体系や給与の問題が大きいと思って間違いないと思います。そういう、身も蓋もない調査結果でした。